飲み比べから一歩プロの領域に踏み込んでみるカッピング。
お仕事も兼ねてカップをするエスプレッソ氏とは違い、私は 趣味の範疇でプロ気分を味わいたいな〜とたまに参加させてもらってます。
ドリップしたコーヒーとは、また一味違う味わい方となり、コーヒーを楽しむ幅がグッと広がります。
今回はまずコーヒーのカッピング手順を解説!
カッピングとは
コーヒーの品質の善し悪しや、風味評価を同じ条件下において判断するのがカッピング。
カッピングをすることで淹れる技術の関係ない『素材そのものの味』が味わえます。
カッピングの効果
耐熱グラスに決まった量の豆とお湯を入れて一定時間抽出する方法を取るため、淹れる人による味の差がなくなり、比較評価が正確に行いやすい。
また1度に多くの量を評価できる為、プロは焙煎バッチや産地ごとに複数個まとめて行います。
はじめての場合は多くても3〜4種類くらいまでにした方が混乱しません。
同じカップでもアツアツ~中間~冷めた時とそれぞれの温度帯でコーヒーをテイスティングするため 多すぎると 途中でわからなくなってしまいます(カップッチーノ経験談)
カッピングの手順
【準備するもの】
・カッピングしたい挽いた豆 各10g
・豆と同じ数の耐熱グラス
・沸騰したお湯(挽き豆10gに対して150g使用)
・カッピングスプーン(スープスプーンなどで代用可)
・白湯 または水(スプーンを洗う用)
・キッチンペーパー
・タイマー
【手順】
1.お湯を沸かす
2.豆をしっかり量り、ドリップより少し粗めに豆を挽く
3.粉の状態の香りを確かめる
粉の状態『ドライ』というタイミングでの評価です
4.お湯の量を測って注ぎ、タイマーをスタートする
※お湯は粉のダマかま残らないように勢い良く注ぐ
※味を出しきるためにお湯はなるべく沸騰したてが良い
お湯を淹れてから香りを嗅ぎます。
お湯とコーヒー豆が触れ合っている状態のこのタイミングでの評価を『クラスト』といい、香りを評価します。鼻を近づけてゆっくりと吸い込んで下さい。
5.4分間待つ
6.4分後、浮いている粉をスプーンで崩し、表面の泡を取り除く
※浮かんでいる粉を沈めるように3回撹拌したのちに表面に浮いた泡を取り除きます。
攪拌をしながらも香りを取ります。
ここが『ブレイク』という評価のタイミングです
味が混ざらないように、1カップごとに白湯でスプーンを洗い、キッチンペーパーで水気を落として次のカップを混ぜます。
スプーンを2つ使って泡を丁寧に取り除きます。
ここまで行ったドライ、クラスト、ブレイクは香りのみの評価(アロマ)です
7.熱くなくなったらいよいよカッピングスタート
ここからは口に入れた時に感じる香りと味(フレーバー)や質感の評価になります。
下には粉が沈んでいるので、表面をスプーンですくってテイスティング。
テイスティングはコーヒーが熱いときから冷めていくまでの過程も評価します。最初にお湯を注いで10〜12分から始め、冷めるまで続けます。
冷めてくるにしたがって風味の感じ方も変わっていくので、ゆっくり味わうとコーヒーの色々な表情が楽しめます。
まとめ
カッピングの方法は様々あり、組織や人によって各工程にかける時間や回数なども微妙に違うようです。
ただ、おうちでも少しの道具さえあれば簡単にカッピング出来ちゃうんです。
本来はコーヒーを味わう為ではなく コーヒーの欠点をチェックするために行うカッピングでしたが、時代が進みスペシャルティコーヒーが生まれてからは、美味しさを評価する方法も確立されました。
いずれにしてもコーヒー産地そのものの特徴を掴むことができ、味覚の勉強にもなってすごく楽しいです♪
普段飲むコーヒーとは少し違う味わいを知ることができるので是非体験してもらいたいです。
カッピングを家でやってみたい!でもやった事ない…という方はコーヒー屋さんでも カッピングセミナーを開催されている所もあるので 一度参加して 流れを掴む体験をするのもいいかもしれません。
カッピングについての次回の記事は実際に味の評価をした時の事を書こうと思います〜✨
【追記】
新型コロナウィルスの影響でカッピング方法も変わってきています。
自宅で 複数人で行う時は それぞれグラスを用意して 自分のスプーンは他の人のグラスにいれなければ、今までのやり方自体は問題ないと思います。
皆んなで同じグラスを使用する場合は、スプーンでコーヒーをすくい 別のグラスに移してからテイスティング、という方法がオススメです。スプーンから直接テイスティングはしません。テイスティングに使ったグラスはその都度洗います。
SCAから変則カッピングプロトコルも発表されていますので参考になさって下さい。